負けたほうが

生意気・分からせお預け・ドライ屈辱・恥辱口で奉仕する

3分で読めます・1,4532026年8月30日

始まりは、口喧嘩みたいなものだった。

「私のほうが我慢強い」

「絶対ない」

「じゃあ試す?」

そこから十分で、ルールが決まった。交互に責める。同じ時間だけ。先に「いく」と言ったほうが負け。負けたほうは、そのあと一時間、勝ったほうの言うことを聞く。

決めごとは一つだけ足した。「無理」はどちらが言っても即終了で、それは負けにならない。負けと降参は別、というのを、始める前にはっきりさせた。それがなかったら、たぶん途中で本当に危なかった。

* * *

先攻は、じゃんけんで私になった。

彼を仰向けにさせて、手は使わせない。十分計って、口だけ。根元まで咥えて、頬をすぼめて、わざと音を立てる。喉の奥まで迎えて止めて、腹が硬くなるのを確かめて、そこで離す。

八分で、彼の呼吸が壊れた。

「言う?」

「……言わない」

九分五十秒まで粘って、彼は言わなかった。悔しいくらい粘った。

* * *

交代して、私が仰向けになった。

十分。彼は最初の三分を、まったく無駄にした。太ももの内側を撫でて、下着の上から輪郭をなぞるだけ。焦らすつもりだ、と分かった。分かっていても、布はもう線になって食い込むくらい濡れていた。

四分で下着を下ろされた。糸を引いた。それを見て、彼が笑った。

「余裕そうだったのに」

「……まだ余裕」

五分で皮を剥かれて、剥き出しのクリを舌先で転がされた。同じ速さ、同じ角度。中には指を二本入れて、腹側だけを掻く。中と外を同時に、同じ拍で。

六分で、私は自分の中が締まりはじめたのを知った。

七分。声を出さないように口を閉じた。閉じたところで、呼吸は隠せない。

八分。腰が勝手に浮いた。浮いたのを押さえ込まれて、そのまま強くされた。

九分。

「言え」

「……っ、言わ、な」

九分四十秒で、私は言った。

* * *

言ったのに、彼は手を止めなかった。

「え、待って、負けたって……」

「負けたら言うこと聞くんでしょ。いま言ってる。止まるなって」

そのまま掻き続けられて、私は言い終わる前にいった。いっている最中も止めてもらえない。締めつけている中を構わず掻かれて、痙攣が引ききる前に次が来る。

「二回目」

数えられた。三回目で、抜かれた瞬間に噴いた。自分の体からそんなものが出るのを、私はその夜はじめて見た。

「一時間って言ったよね」

「……言った」

「じゃあまだ五十分ある」

* * *

五十分は、長かった。

四つん這いにさせられて、後ろから根元まで挿れられて、そこから奥だけを一定の速さで叩かれる。亀頭が子宮口に当たるたびに、腹の内側から声が押し出される。逃げようとして前に進むと、腰を掴んで引き戻される。

途中で何度か、指示を出された。

「もっと腰上げて」「自分で開いて」「今の声もう一回」

言われたとおりにするたびに、彼が「上手」と言う。褒められると弱い、というのを、この夜に知られてしまった。知られたところを、残りの時間ずっと使われた。

四十分を過ぎたころ、私はもう何も考えられなくなっていた。何回いったのかも分からない。分からないと言ったら、「じゃあ数えられるまで」と言われて、そこからまた始まった。

* * *

一時間が経ったとき、彼はタイマーを見て、ちゃんと止めた。

止めたことに、私はいちばん驚いた。

「……止めるんだ」

「一時間って言ったから」

水を渡されて、飲めなくて、こぼした。こぼれたのを拭かれながら、私は自分がまだ震えているのを感じていた。

「次は勝つ」

「いいよ。何回でも」

彼は笑って、シーツを剥がしはじめた。広く濡れていた。それを見て、私はもう一度だけ、負けたことを実感した。


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この物語は創作です。登場する人物・団体はすべて架空で、 描かれる行為はいずれも成人どうしの合意の上のものです。