生意気ギャルがわからせられる本
包まれたい堕ちるのが好き分からされたい
読んでいたところから開きました
「私、イきにくい体質なので」
三回目に会った夜、私は先にそう言った。予防線だった。期待されて、応えられなくて、気まずくなるのがいちばん面倒だったから。
彼は少し黙って、それから訊いた。
「それ、体質? それとも、まだ誰も届いてないだけ?」
「……同じでしょ」
「全然ちがう」
その言い方が、あまりに落ち着いていて、私は初めて少し怯んだ。
決めごとは彼が先に出した。「無理」と言ったらその瞬間に全部終わり。時間は決めない。数も決めない。私が「もういい」と言うまでやめない、ではなく、私が「無理」と言ったらやめる。似ているようで、逆だった。
「じゃあ、証明してもらおうかな」と私は言った。生意気だという自覚はあった。
最初の三十分、彼は一度も中に入れてこなかった。
服も脱がせない。ソファに座らせたまま、太ももの内側だけを撫でる。下着の上から、割れ目の形をなぞる。そこだけ。同じ場所を、同じ強さで、何十回も。
「これで何かなると思ってます?」
「思ってない。準備」
準備、と言われて、腹が立った。腹が立ったのに、布はもう線になって食い込むくらい濡れていた。彼はそれに気付いていて、指摘しなかった。指摘されないことのほうが、よほどきつかった。
四十分を過ぎたころ、やっと下着を下ろされた。指が触れる前に糸を引いた。
「体質の人が、これ?」
「……たまたま」
「たまたまね」
皮を剥かれて、剥き出しになったクリに息がかかっただけで、腰が跳ねた。跳ねたのを、見られた。
一度目は、あっけなかった。
中に二本入れられて、腹側の同じところを、掻き出すように動かされる。親指はクリに置いたまま離さない。中と外を同時に、同じ拍で。十分もしないうちに、私は自分の中が勝手に締まっているのを感じた。
「いま、締まった」
「……してない」
「してるよ。指、動かしにくくなってる」
そのまま速さを上げられて、私は膝を閉じようとして、押さえられた。押さえられた瞬間に来た。来ているあいだも指は止まらない。締めつけている中を構わず掻かれ続けて、私は初めて「終われない」という状態を知った。
「はい、一回目」
数えられた。数えられたことが、悔しかった。
二回目からは、こちらが数えさせられた。
「何回目?」
「……に、かい、め」
「ちゃんと」
「二回目、です」
敬語が出たことに、自分でぎょっとした。ぎょっとしている暇もなく、三回目が来た。三回目は指を三本に増やされて、掻き出す音が部屋にずっと鳴っていた。自分の音だと思いたくなかった。
四回目で、抜かれた瞬間に噴いた。
自分の体からそんなものが出るとは思っていなかったので、私は本気で焦った。焦って上体を起こそうとして、また押し倒された。押し倒されたまま、噴いたばかりのところをもう一度掻かれて、五回目が来た。
「体質、まだ言う?」
「……言わない」
「聞こえない」
「言いません、って……っ」
挿れられたのは、六回目のあとだった。
もう散々いかされて緩みきった中は、抵抗もなく根元まで飲み込んだ。奥に当たった瞬間、私は自分でも聞いたことのない声を出した。
亀頭で子宮口だけを、短く、同じ速さで叩かれる。指のときとは種類が違った。指は鋭くて、これは重い。腹の内側から押し上げられるたびに、声が勝手に押し出される。
「ここ、届いてなかったんでしょ」
「……知らな、っ、そんなの」
「知らないまま体質って言ってたんだ」
言い返せなかった。言い返せないまま奥だけを突かれ続けて、私はもう自分が何回目にいるのか分からなくなった。数えろと言われても数えられない。数えられないと言ったら、「じゃあ数えられるまで」と言われた。
終わったとき、シーツは広く濡れていて、私は指一本動かせなかった。
彼が水を持ってきて、飲ませてくれた。半分こぼれた。こぼれたのを、拭かれた。
「体質じゃなかったでしょ」
私はしばらく答えられなくて、それから小さく頷いた。頷いただけで、また下腹が疼いた。
「……次、いつ空いてます」
自分の口から敬語が出たまま戻らなかったことに気付いたのは、その質問をしたあとだった。彼は笑って、答えなかった。答えないのも、たぶんこの人のやり方だった。
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今夜のものを見るこの物語は創作です。登場する人物・団体はすべて架空で、 描かれる行為はいずれも成人どうしの合意の上のものです。