性感染症(STI)の基礎知識|症状・検査・予防を正しく知る
性感染症(STI)は、特別な人だけの問題ではありません。多くは無症状のまま進行するため、気づかないうちに自分やパートナーに影響することもあります。正しく知り、必要なときに検査を受ける——それが自分と相手を守るいちばんの方法です。
この記事のポイント
- 性感染症の多くは無症状。「症状がない=感染していない」ではない
- 検査は保健所(無料・匿名)/病院/自宅キットで受けられる
- 予防の基本はコンドームと定期検査、ワクチン
「自分は大丈夫」がいちばんのリスク
「パートナーが一人だから」「見た目でわかる」「症状がないから平気」——これらはいずれも誤解です。無症状で進行することが多いからこそ、知識と検査が大切になります。
主な性感染症
クラミジア
- 国内で最も多い性感染症
- 症状:男性は排尿痛・分泌物、女性はおりものの変化・不正出血。半数以上が無症状とされます
- 放置のリスク:女性は不妊、男性は精巣上体炎につながることがある
- 治療:抗生物質で治療できます
淋病(淋菌感染症)
- クラミジアとの同時感染が多い
- 症状:男性は強い排尿痛・膿、女性は軽い症状か無症状のことも
- 治療:抗生物質(耐性菌が増えているため、早期の受診が重要)
梅毒
- 近年、国内で報告数が大きく増えています
- 症状:初期は感染部位のしこり → 全身の発疹 → 放置すると臓器に影響することも
- 治療:ペニシリン系の抗生物質。早期発見・早期治療が重要です
HIV / AIDS
- 感染後、数年〜10年ほど無症状のことがあります(その間も感染力があります)
- 現在は服薬で発症を抑えられ、早期発見すれば日常生活を送れます
- 保健所で無料・匿名の検査が受けられます
HPV(ヒトパピローマウイルス)
- 性的接触で最も感染しやすいウイルスの一つ
- 男女ともに感染し、子宮頸がんなどの原因になることがあります
- ワクチンで予防可能(男性の接種もすすめられています)
検査はどこで受ける?
保健所
- 無料・匿名で受けられる
- HIV・梅毒・クラミジアなどに対応(予約制が多い)
病院・クリニック
- 男性は泌尿器科、女性は婦人科。性病科・STIクリニックならまとめて検査可能
- 保険適用で数千円程度が目安
自宅検査キット
- ネットで購入し、自分で採取して郵送、結果はWebで確認
- 受診の時間が取りにくい人の選択肢になります
予防のために
コンドームを正しく使う
正しく使えば、多くの性感染症のリスクを下げられます。
- 最初から最後まで着用する
- 正しい着け方を知っておく
- 期限切れ・傷んだものは使わない
そのほか
- 定期的に検査を受ける(目安は年1回以上)
- 新しいパートナーができたら、お互いに検査するのが理想
- HPVワクチンを検討する
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。症状や不安がある場合は、必ず医療機関にご相談ください。
「恥ずかしい」で先延ばしにしない
性感染症は、誰にでも起こりうるもの。恥ずかしさから検査をためらうと、悪化や、パートナーへの影響にもつながりかねません。「もしかして」と思ったら、早めに検査を。それが、自分と大切な人を守る選択です。